女性でも安心して債務整理をご相談ください。

2023/1/23

 

「離婚して子どもを一人で育てることになったが、別れた夫に養育費を払ってもらえず、生活費を補うためにカードローンを利用した。」、「彼氏から頼まれてキャッシングをして彼氏に渡してしまった。」、「高額な買い物に依存してしまい、気がついたらリボ払いが多額になってしまった。」といった理由は、いずれも実際のご相談でよく伺う内容です。
本稿では、女性の債務整理という観点から説明をしたいと思います。

1 女性が借金をする多い理由

金融庁による委託調査によりますと、直近3年以内にキャッシングやカードローン、消費者金融を利用した人の理由は、いずれも、1位「生活費不足の補填」、2位「クレジットカード、ネットショッピングにおける後払い決済等の利用代金を支払う資金不足の補填」、3位「欲しいもの購入への資金不足の補填」となっています。

(参照:「金融庁委託調査 貸金業利用者に関する調査・研究<調査結果>2022年3月31日」)

これまでご依頼いただいた女性の債務整理の実感としましても、金融庁の委託調査と同様の理由が多かったように思います。

(1)生活費

専業主婦をされていて家計を管理している方が、夫の収入だけでは足りない生活費を補填するために借金をしてしまうといったケース、シングルマザーの方が生活費補填のために借金をしてしまうケース、共働きの夫婦だったが、夫が病気で働けなくなり、世帯収入が減ってしまったが故に借金をしてしまうケースなどが挙げられます。

(2)病気

自分自身が病気で働けなくなり、借金をしてしまったケース、家族が病気になり、介護のために仕事をセーブせざるを得なくなって借金が必要となったケースなどが挙げられます。

(3)交際費

結婚式への参加が重なり、ご祝儀のほか、美容代がかさむことになり、借金をしてしまうケース、友人との付き合いで飲食代などがかさむことになって借金をしてしまうケースなどが挙げられます。

(4)ショッピング

高価な化粧品の購入、高価なバッグや衣服の購入、エステや脱毛といった美容関係で高額なローンを組んだケースなどが挙げられます。

(5)ギャンブル、ホスト

パチンコをはじめとしたギャンブル、話を聞いてくれるという理由で通い詰めることになったホストクラブなどで散財してしまい、借金をかさねるケースが挙げられます。

2 債務整理の種類

債務整理と一言でいっても、方法がいくつかあります。
大きく分けて、裁判所を利用しない任意整理(私的整理と表現することもあります)、裁判所を利用する個人再生や自己破産に分けられます。

(1)任意整理

借金の総額や支払う月額を減額するよう交渉し、無理のない範囲での支払いに変更してもらいます。
破産や個人再生ができない事情があり、借金はあるものの、収入も一定額以上のため、月額次第では返済が続けられる方の場合に任意整理を行うことがあります。

(2)個人再生

借金を圧縮し、これを原則3年(3年では難しい場合、最大で5年とできる場合もあります。)で返済していく手続です。
圧縮できる金額は、収入や手持ちの財産価格、債務の額によって異なりますが、要件を満たしているようなら住宅ローン付きの自宅や生命保険、車といった財産を手元に残しながら借金の返済ができる可能性があります。
また、自己破産と異なり、国家資格に制限がかかることはありません。

(3)自己破産

任意整理や個人再生では借金の返済が難しい場合、自己破産を選択することになります。
自己破産の場合、裁判所に認められれば、99万円以下の現金等は手元に残しつつ、借金の返済を免責してもらうことができます。

3 女性によくある債務整理への不安

債務整理の場合、家族や職場にバレないかといったご相談をよく受けます。
正直なことを申し上げると、事案によるとしか申し上げようがないのですが、逆にいえば、借金の状況や進め方によっては、家族や職場に知られることなく手続を進めることができます。

4 まとめ

債務整理は選択する手続や借金の額によって必要となる費用が異なりますので、詳細はご相談をお受けしてからのご案内となります。
借金問題で困っている方の中には、「こんなことで相談していいのだろうか。」と悩んでいる方もおられますが、弁護士は困っている方の相談を聞くのが仕事ですので、気後れする必要はありません。
また、相談で伺った内容については守秘義務がありますので、相談内容が外部に漏れ伝わることもありません。
安心してご相談いただけますので、借金が返せずに困っている方は、ぜひ一度ご相談にお越しください。


執筆者:弁護士 隅田 唯

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