離婚届はどこでもらう?書き方~提出方法について説明~
2023/5/23
協議離婚で離婚をしようとする場合、裁判離婚(調停・審判・判決等)で離婚した場合、「離婚届」を提出する必要があります。
今回は、離婚届のもらい方と提出先について簡単に説明します。
詳しくは、お近くの市区町村にお問い合わせください。
1 離婚届はどこでもらう?
離婚届の用紙は、市役所、区役所、町村役場等で入手することができます。
また、ウェブ上でダウンロードすることもできます。ウェブ上でダウンロードした離婚届の用紙は、A3サイズで印刷する必要があります。
2 離婚届の書き方
法務省や市区町村役場のウェブページで、離婚届の記入例をダウンロードすることが可能です。
基本的には、離婚届の様式に従って記入していくことになりますが、気になる点について解説します。
ア 届出の日付
実際に提出する日付を記入しましょう。
訂正しなくてよいように、提出の直前に記入しましょう。
イ 氏名
婚姻の際に姓を改めた当事者は、婚姻後の姓を記入します。
ウ 住所・世帯主
離婚届を提出する際に住民票がある住所と、住民票上の世帯主を記入します。
住民票を確認しながら、正確に記入しましょう。
エ 本籍・筆頭者の氏名
婚姻中の本籍と筆頭者の氏名を記入します。
戸籍を確認しながら、正確に記入しましょう。
オ 父母及び養父母の氏名、続き柄
父母と養父母の氏名を記入します。既に亡くなっている場合にも記入します。
父母から見た続柄を記載します(長男、長女、二男、二女等)。
カ 離婚の種別
どの手続によって離婚したか(協議、調停、和解、審判、判決等)、裁判離婚の場合は、その成立日又は確定日も記入します。
キ 婚姻前の氏にもどる者の本籍
婚姻の際に姓を改めた当事者は、元の戸籍に戻るか、新しい戸籍を作るか選ぶことができます。
ただし、元の戸籍に戻れない場合もあります。
なお、婚姻中の姓を名乗ろうとする場合(婚氏続称)は、「筆頭者の氏名」欄を空欄とし、離婚届とは別に「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出する必要があります。
ク 未成年者の子の氏名
未成年の子がいる場合は、その親権者となる当事者の欄に、子の氏名を記入します。
この欄を埋めなければ、離婚届は受理されません。
ケ 同居の期間
同居開始の年月と、別居開始の年月を記入します。
正確に覚えていない場合は、おおよその期間で構いません。
コ 別居する前の住所
夫婦が別居前に同居していた際の住所を記入します。
サ 届出人署名
夫婦が署名します。それぞれ必ず本人が自署してください。
無断で相手方配偶者の欄に署名をして提出すると、有印私文書偽造罪、偽造有印私文書行使罪、電磁的公正証書原本不実記録罪等に問われます。
シ 証人欄
協議離婚の場合は、成人2名以上の証人が必要となります。
署名欄には、証人本人が自署する必要があります。
3 離婚届の提出先・提出方法
(1)協議離婚の場合
当事者の協議が調った時に、離婚届を提出します。
離婚届は、届出人の本籍地又は所在地の市役所、区役所又は町村役場に提出します。
届出の際は、届出人の本人確認書類(運転免許証やパスポート)などを持参する必要があります。
(2)裁判離婚(調停・審判・判決等)の場合
調停の成立、審判の確定、和解の成立、判決の確定等の時から10日以内に、申立人等が、離婚届を提出する必要があります。
提出先は、(1)同様、届出人の本籍地又は所在地の市役所、区役所又は町村役場です。
届出の際は、調停調書・審判書・和解調書・判決書等(+審判や判決による離婚の場合は、確定証明書)を添付する必要があります。
この場合、届出人の本人確認書類は不要です。
4 まとめ
弁護士に離婚の協議、調停、訴訟等の代理をご依頼いただいた場合には、離婚届の提出方法についてもご説明させていただきます。
離婚届を提出する前に、まずは、離婚条件を調える必要がありますので、離婚しようと思った際は、弁護士にご相談ください。
執筆者:弁護士 前川 恵利子