代理業務以外の弁護士の仕事について

2020/5/7

 

代表弁護士の瀧井です。
皆さんは、弁護士の仕事について、どのようなことをしているとイメージされるでしょうか。

一般的には、裁判を行う仕事と思われているかもしれません。それは、間違いではありません。
弁護士は、刑事事件では弁護人として、民事事件ではクライアントの代理人として、裁判所に出廷します。
もっとも、特に民事事件では、裁判以外の仕事も多いです。

たとえば、弁護士は、代理人として、裁判外での交渉なども行っています。
また、弊所では、「代理人」としての業務以外にも、以下の2パターンの業務が多いです。

1 書面作成業務

一つ目が、書面作成業務です。
弁護士名を記載しない書面作成については、3万円~(税別)の比較的安価な弁護士費用でご対応させていただくことができます(内容の複雑さ等によるため、まずはご相談ください)。
たとえば、ある程度当事者間で中身が煮詰まっている契約書や合意書について、クライアントの意向を汲んで作成していく場合が挙げられます。

一方、弁護士名を記載するパターンの典型例が、貸したお金が返ってこないなどのトラブルにおける相手方への内容証明郵便の作成・送付です。
弁護士名を記載せずに内容証明郵便を送ることも可能ですが、やはり、弁護士名義で送ったほうが解決に繋がることが多いです。

特に、極めて重要なのは、内容証明郵便そのものには、執行力がなく、これを受け取った相手方から連絡が来て交渉になることが多いということです。
請求額が140万円を超える場合、示談交渉できるのは弁護士だけです。
弁護士以外の者が仕事として示談交渉を行うと、「非弁行為」といって、2年以下の懲役又は300万円以下の罰金の犯罪になります。また、交渉の結果が法的に否定される場合もあります。
ですので、早い段階で弁護士に相談・依頼する方が安心・安全でしょう。

交渉に発展する場合と異なり、書面作成業務のみであれば、代理業務や後述するバックアップ業務以上に弁護士の作業量が少なくなりますので、最初にいただく費用以外に、成功報酬等が発生することは基本的にはありません。

2 バックアップ業務

代理業務以外のお仕事の二つ目は、バックアップ業務です。
代理人にはならずに(弁護士名を出さずに)、後方から方針検討や書面作成を行います。弁護士が代理人として入ると、こちらにはそのような意思がなくても、相手方にどうしても敵対的に捉えられてしまうことも少なくありません。そのような状況になることが適切ではない場合などには、代理人としてではなく、バックアップをさせていただくこともあります。バックアップ業務は、弁護士名が表に出ない分、弁護士の手間が少なくなることも多いので、弁護士費用は代理業務と比べ、相対的に低額になります。

どのような案件であっても、専門家への相談は早いに越したことはありません。
弁護士に相談すべき内容かわからないという場合であっても、まずはお気軽にお問合せください。


執筆者:弁護士 瀧井 喜博

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