事務局便りvol.63(変化)

2023/10/26

 こんにちは。事務局のMです。
 すっかり秋ですね。

 秋は私が最も好きな季節なのですが、年々夏が永く、秋が短く感じられるのが寂しくて仕方ありません。

 さて、先日、劇場版シティーハンター「天使の涙(エンジェルダスト)」を、映画館で楽しんできました。
子どものころから活字派で、もっぱら本ばかり読んでいましたが、「シティーハンター」は唯一、僅かなおこづかいでコツコツと買い揃えた漫画です。
連載当時から比較的大人向けの内容だったので、観客も40代後半から50代の男性が圧倒的多数を占めていました。
もちろん私も、コミックスの表紙を見れば、それが何巻で、どの話が収録されているか、空で言えるほどの大ファン。
今回の劇場版は、特に原作のファンにはたまらない人物の登場が予告されていたので、公開とともに映画館へ足を運びました。

 「シティーハンター」は、TVアニメの放映終了からすでに30年以上が経過していますが、主要キャストの声優陣が誰一人として欠けていない作品です。
今回の劇場版ももちろん、皆放映当時と同じ方が演じていらっしゃいました。
主人公の冴羽獠を演じる神谷明さんは今年喜寿を迎えられたそうですが、それでも(冴羽獠は年齢不詳という設定なので、推定)30代男性を演じて違和感を覚えません。
すでに30年以上の月日が経過しているにも関わらず、全くそれを感じさせない。
その裏側では、一体どれだけの努力をなさっているのだろうか、と思わずにはいられません。

 世の中に変わらないものはありませんし、人は確実に年齢を重ねていきます。
ですから、一見変わらないように見える人は、実は変わる努力をし続けている人なのだと思います。
いつまでも好奇心を失わない人は、常に自らに刺激を与える努力をしている。
いつまでも若々しく見える人は、外見のみならず内面にも潤いを与え続ける努力をしている。
テレビの前で放送を心待ちにしていた子どもも、すでに登場人物を超える年齢になり、変わらないということは、実は自らを変化させ続けることなのではと、少々哲学的なことを考えてしまいました。

 今回の劇場版は、次回作を見越して製作されています。
大ファンとしては、いつまでも神谷明さん演じる冴羽獠、伊倉一恵さん演じる槇村香であってほしいもの。
永く愛され続ける作品であるからこそ、観客であるこちら側も、いつまでも変わらずにいなければなりませんね。