大阪府及び大阪市が「金融・資産運用特区」に指定されました。

2024/6/7

2024年6月4日、大阪府及び大阪市が、国の「金融・資産運用特区」に指定されました。
「金融・資産運用特区」とはなにか、なにがどう変わるのか、簡単にご紹介します。

1 「金融・資産運用特区」とは

「金融・資産運用特区」は、海外資産運用会社を中心とした国内外の事業者の集積地となる場所で、国家戦略特区制度の枠組みを活用して創設されました。
・ビジネス・生活環境を整備し、金融・資産運用業を特定地域へ集積すること
・国内外の投資資金を呼び込みつつ、地域の産業・企業が発展しやすい環境を整備すること
を目的としています。
大阪府及び大阪市のほか、東京都、北海道・札幌市、福岡県・福岡市の4つの地域も、この「金融・資産運用特区」に指定されました。
大阪府及び大阪市のコンセプトは「未来社会の実現に向けたチャレンジ特区」です。
「2025大阪・関西万博」の開催を機に、スタートアップ(新規事業を立ち上げる企業や個人)や大学が新たな挑戦ができる環境作りを目指します。

2 なにが変わるの?

この「特区」に指定されることで、以下にようにビジネスを取り巻く環境が整備される予定です。

(1)国の行う施策

・資産運用業に対する英語による金融行政の拡充
・日本参入時の法人設立に伴う手続きに関する英語対応
・スタートアップへ投資する外国人投資家向け在留資格の創設
・外国人銀行口座の開設支援
・資産運用業のミドル・バックオフィス業務の外部委託の促進 等

主に海外の金融・資産運用業者に向け、日本参入時の障壁を下げる取り組みがなされる予定です。
ほかにも、金融・資産運用業者等による地域の成長産業の育成支援や、成長産業自体の振興・育成に対しても、様々な施策を行うことが予定されています。

(2)地域の行う施策

・英語による行政対応の整備・強化
・金融・資産運用業者に対する税財政面での支援
・ビジネス・生活環境に関するインフラ整備 等

大阪府及び大阪市は、拠点設立に必要な経費の補助や、日本及び同地域に初めて進出する海外の資産運用業者等に対する地方6 税の軽減措置を2023年11月に開始しています。
ほかにも、海外金融イベントへの参加・出展等を通じたプロモーションの強化や、サステナブルファイナンスの活性化に向けた支援なども予定されています。

3 今後について

大阪が海外企業に進出先として選ばれる都市となるための施策が多数予定されています。
地域の活性につながると思いますし、国際交流が増え、人付き合いにも変化が生まれるのではないでしょうか。
急激にここが変わった、というようなことはないかもしれませんが、どのように街や人が変わっていくのか変化を楽しむとともに、どのようなリスクが存在するかも含め観察・検討していきたいと思います。


監修者:弁護士 瀧井 喜博