養育費に関する公正証書等作成促進補助金

2021/10/8

こんにちは。
現在、継続的に養育費を受け取っているひとり親家庭は、全体の約2割程度と言われているのをご存知でしょうか。
養育費の受け取りは子供の重要な権利です。養育費を回収しやすくするために、大阪市が行っている補助金制度についてご紹介いたします。

大阪市には、「養育費に関する公正証書等作成促進補助金」という補助金の制度があります。
養育費についての取り決め内容を債務名義(※)化することにより、継続して回収できる可能性を高めることを目的としており、債務名義作成にかかる経費を規定の範囲内で交付してもらえる制度です。

対象者は、大阪市にお住まいのひとり親家庭の母または父で、次の要件の全てを満たす方です。

・養育費の取り決めに係る経費を負担したこと

・養育費の取り決めに係る債務名義(確定判決や強制執行認諾約款付公正証書、調停調書など)を有していること

・養育費の取り決めの対象となるこどもを現に扶養していること

・過去に養育費の取り決めを交わした同内容の文書に関して補助金を交付されていないこと

なお、補助される対象は、養育費の取り決めに要する経費のうち、公証人手数料や家庭裁判所の調停申し立て、又は裁判に要する収入印紙代、戸籍謄本等添付書類取得費用、連絡用の郵便切手代です(弁護士費用は含まれません。)。
申請期限債務名義を作成した日の属する年度の翌年度4月30日(土・日・祝の場合はその前日)なので、該当する可能性がある方はお早めにこちらをご確認ください。
※)債務名義…強制執行(差押)を行う際に、債務者(子を扶養していない親)の義務について、国が公に認めた書類。
具体的には
・公正証書(強制執行認諾約款付公正証書)
・確定判決
・仮執行宣言付判決
・仮執行宣言付支払督促
・和解調書
・審判
などがあります。

なお、大阪市以外でも同様の補助金がある場合があります。
気になる方は、住所地の役所にお問い合わせください。


執筆者:弁護士 瀧井 喜博

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