家族にバレないよう債務整理はできるのか?

2023/5/10

 借金でお困りの方も、債務整理をすることで、月々の支払いを軽減できたり、借金を支払わなくて済むようになります。
 しかし、債務整理は慎重にしないと、家族にバレてしまうリスクがあります。
 そこで、今回は、バレやすい手続きやどうすればバレずに債務整理をすることができるかということを中心にご説明いたします。

1バレやすい手続きとバレにくい手続き

 まずはじめに、バレやすい手続きとバレにくい手続きについてご説明します。

(1)任意整理はバレにくい

 任意整理は、個別の債権者と交渉して、月々の支払いを減らす手続きです。
 後述の個人再生や、自己破産は、法律に基づいて裁判所に申し立て、申し立てたことが公表されるのに対し、任意整理は個別の債権者とのやりとりなので、公表されることはなく、バレにくいです。
 ただし、支払が滞ると督促の連絡が来たり、任意整理時に交わす書面のやり取りなどを見られてしまうと、家族にバレる可能性はあります。

(2)個人再生、自己破産はバレやすい

 個人再生は民事再生法、自己破産は破産法という法律に基づき、裁判所に申立てを行います。
 申し立てた債務者の氏名や住所は、国の機関紙である官報に掲載され、公表されます。
 また、裁判所から個人再生や破産に関する書面が自宅に届いたり、破産管財人から連絡が来たり、自宅に訪問したりするので、任意整理に比べると家族にバレる可能性は高くなります。

2家族にバレてしまうきっかけ

 任意整理にしても、個人再生や自己破産にしても、程度の差こそあれ、家族にバレる可能性は否定できません。
 家族にバレてしまうきっかけは以下のパターンが多いです。

(1)債権者からの督促

 借金の返済が苦しくなり、支払いが滞ってしまうと、金融機関などの債権者から督促の手紙や電話が来ます。
 家族と同居されている方は、債権者からの手紙を見られたり、電話を聞かれたりすることで、家族にバレる可能性があります。

(2)利用明細の管理

  特にクレジットカードを利用した債務がある方は、毎月送られてくるクレジットカード利用明細を家族にみられることで、家族にバレる可能性があります。

(3)専門家とのやり取り

 債務整理を弁護士などの専門家に依頼すると、債権者や裁判所とのやり取りの窓口が弁護士になるため、家族にはバレにくくなります。
 しかし、その場合でも、法律事務所から送られてくる書類などを見られると、債務整理をしていることがバレる可能性があり得ます。

3家族にバレないために弁護士ができること

 このように、債務整理をしていることが絶対にバレないようにすることは難しい面はありますが、弁護士に相談することで、極力家族にバレないようにする方法は提案できます。

(1)バレにくい手続きをご提案

 既に述べたように、債務整理にはバレやすい手続とバレにくい手続がありますので、バレにくい手続きをご提案できます。
 もっとも、バレにくさだけを重視するのではなく、その手続きが依頼者に合った手続きなのかという点も含めて最適な手続きをご提案できます。

(2)債権者からの連絡を止める

 弁護士に依頼すると、弁護士から債権者に債務整理を受任した旨の通知書を送付します。
 その通知が債権者に届くと、債権者は債務者に対して直接取り立てができなくなるので、債務者に連絡が行くことがなくなります。

(3)郵送物や、連絡方法へのご配慮

 債権者から債務者に連絡が行かなくなったとしても、任意整理をしていくうえで、弁護士から債務者への連絡は必要不可欠です。
 その連絡方法についても、事前に相談することで、自宅の固定電話への連絡を控えたり、法律事務所と分からないように郵便物を送る(場合によっては郵便のやりとり自体をしない)という方法で連絡を取ることが可能です。

4バレないための具体的なアドバイス

 家族にバレないためには、いくつかの注意が必要です。

(1)クレジットカードの代わりの決済方法を

 クレジットカードは利用明細を家族にみられることで、債務の状況がバレてしまう可能性があります。
 また、クレジットカードは現金に比べて安易に利用しやすいため、使いすぎる傾向にあります。
 したがって、つい使いすぎてしまう方は、なるべくクレジットカードは使わないようにしましょう。

(2)債務整理後は支払延滞厳禁

 債務整理後であっても、油断は禁物です。
 任意整理で和解したとしても、支払いが遅延してしまうと一括での返済を求められ、督促が家族にバレたり、自己破産せざるを得ない状況に陥ってしまう可能性があるので注意しましょう。

(3)手続きを専門家に依頼すること

 債務整理は専門家に依頼した方がバレる可能性は低くなります。
 専門家に依頼すると、債権者や裁判所とのやり取りの窓口が専門家になるため、直接債務者に連絡が行かなくなります。
 そのため、家族にバレることも少なくなります。

5まとめ

 以上のように、債務整理が家族にバレないようにするには、弁護士に依頼するのが一番です。
 それ以上に、どのような方法の債務整理が自分の状況に合っているかなども教えてもらえますので、一度弁護士にご相談されることをおすすめします。