民事再生(個人再生)とは?民事再生のメリット、デメリットについて解説

2023/4/11

 借金にお困りの方であれば、債務整理の方法の一つとして、民事再生(個人再生)という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 今回は、民事再生(個人再生)とはどういうものなのか、民事再生(個人再生)のメリット、デメリットについてご紹介します。

1民事再生(個人再生)とは?

 民事再生(個人再生)とは、債務の支払いが困難になった場合、裁判所に申し立てて、一定の範囲(2割程度)に債務を減額したうえで、3年程度の期間で返済をする手続のことをいいます。
 民事再生(個人再生)には、大きく分けて小規模個人再生と給与所得者等個人再生の2つの方法があります。

(1)小規模個人再生

 小規模個人再生は、個人再生手続の原則的な類型です。
 将来継続的に収入を得る見込みのある債務者で、債権の総額5000万円を超えない者を対象として、一定の範囲(2割程度)に債務を減額したうえで、3年程度の期間で返済をする手続のことをいいます。

(2)給与所得者等再生

 給与所得者等再生は、小規模個人再生の特則的な手続で、給与等定期的収入を得る見込みがあり、その額の変動幅が小さいと見込まれる者を対象として、債務を減額したうえで、3年程度の期間で返済をする手続のことをいいます。

 小規模個人再生と似ていますが、債務者の可処分所得の2年分以上の額を弁済原資に充てることを条件に、小規模個人再生よりも簡易な手続で個人再生を行うことができます。

2民事再生(個人再生)のメリット

 民事再生(個人再生)は、以下の5つのメリットがあります。

(1)債務を大幅に減額できる

 債務の総額を大幅に減額することが可能です。
 例えば、住宅ローンを除く債務の総額が1000万円だとすると、個人再生により、その5分の1の200万円に減額されます。

(2)資産を手放さなくてもよい

 自己破産の場合は、自宅不動産や生命保険などの資産は手放さなければなりませんが、個人再生の場合は資産を手放すことは求められず保有し続けられます。

(3)長期間の分割による返済が可能になる

 再生計画では3年から5年の長期間の分割による返済が可能になります。

(4)免責不許可事由の影響を受けない

 自己破産手続では、借金を負った事情によっては、免責不許可事由となり、債務の免除が認められないことがありますが、個人再生であれば、そのような事情があっても債務の減額が認められないということはありません。

(5)仕事の資格制限が無い

 自己破産であれば、手続中は一定の職業に就けない場合がありますが、個人再生の場合は仕事の資格制限はなく、手続中も仕事を継続できます。

3民事再生(個人再生)のデメリット

民事再生(個人再生)には上記のメリットだけではなく、以下のようなデメリットも存在します。

(1) ブラックリストに載る

 個人再生手続を行うと、その情報が7∼10年間、信用情報機関に登録されます。
 いわゆるブラックリストに載るというのはこのことです。
 ブラックリストに載ると、7∼10年の間は、新たな借入れが難しくなります。

(2) 官報への掲載

 個人再生手続を行うと、その旨が官報に掲載されます。
 一般の方が官報を見ることはほとんどありませんが、一般的には個人再生手続をしていることは誰でも確認できる状態になります。

(3) 保証人に請求がなされる

 保証人が付いている場合は、個人再生手続を行うと、債権者は保証人に対して請求がなされる可能性があります。
 保証人が付いている場合に、個人再生手続を行う際は、事前に保証人に対して説明をしておいた方が良いでしょう。

4民事再生(個人再生)の弁護士費用

 民事再生(個人再生)をする場合の弁護士費用はどのくらいになるかは、事務所ごとに異なっておりますが、一般的には総額50万円から80万円程度になることが多いです。
 法律事務所での相談後、見積書を作成してくれる事務所もありますので、見積書を確認される方が良いでしょう。

5まとめ

 今回は民事再生(個人再生)とはどういうものなのかや、民事再生(個人再生)のメリット、デメリットについてご紹介しました。
 民事再生(個人再生)は再生計画を立てなければならないので、専門性を有します。
 また、債務整理の方法としては、任意整理や自己破産という選択肢もあり、いずれの手続を選択する方が良いかについても専門的な知識を要するため、一度弁護士に相談されることをおすすめします。