自己破産申立時に必要なものとは

2023/1/11

 借金を返済することができなくなった場合は、裁判所に自己破産申立を行うことができます。

 本稿では、自己破産申立をするにはどのような書類をどうやって入手すればよいかということを中心にお伝えします。

 また、自己破産手続きを弁護士に依頼するとどのようなメリットがあるかということもあわせてお伝えします。

1自己破産に必要書類と入手先

 自己破産申立をするには申立をする方の収入、支出、破産に至る経緯、財産状況など、様々な書類が必要です。

 以下に、自己破産申立時に必要な主な書類をご紹介します。

(1)自己破産申立書

 破産申立書は、申立をする方の氏名、連絡先、負債総額などを記載し、裁判所に対して自己破産をする旨を申立てる書類です。

 裁判所ごとに雛型があり、これを利用することになります。

(2)陳述書

 陳述書は、職歴、婚姻歴、家族の状況、居住形態、家計の状況、破産に至る具体的事情、免責不許可事由に関する事情など、破産する方の具体的事情について詳細に記載する書面です。

 裁判所ごとに雛型があり、これを利用して作成することになります。

(3)住民票・戸籍謄本

 破産する方と、同居する家族の住民票・戸籍謄本が必要になります。

 住民票はお住いの市区町村役場、戸籍謄本は、本籍地のある市区町村役場で取得することができます。

(4)収入が分かるもの(給与明細書など)

 現在の収入が分かる資料として、お勤めの方は破産申立直前2か月分程度の給与明細、個人事業をされている方は直近2年分の確定申告書などの収入が分かる資料を提出する必要があります。

(5)預金通帳のコピー

 保有する財産や、収支を明らかにするために、直近1年分の金融機関の預金通帳のコピーが必要です。

 通帳を紛失した場合や通帳が存在しない場合は金融機関に問い合わせて取引履歴を取得する必要があります。

(6)源泉徴収票・課税(非課税)・証明書

 破産する方の年収を証明する資料として、直近2年分の源泉徴収票または課税(非課税)・証明書が必要になります。

 源泉徴収票は勤務先から、課税(非課税)・証明書は各市区町村役場で取得することができます。

(7)居住地が分かるもの

 居住地を明らかにするものとして、破産する方が賃借人である場合は賃貸借契約書、他人名義の住宅に住んでいる場合は名義人が作成した居住証明書も添付する必要があります。

(8)その他

 他にも、保険に加入している場合は保険証券等の保険に関する書類、不動産を所有していれば不動産登記簿謄本や固定資産評価証明書、公的年金を受給中の方であれば公的年金受給証明書なども必要です。

2自己破産手続きを弁護士へ依頼するメリット

 自己破産手続きは、ご自身で資料の収集と、書面の作成を行えば、ご自身で行うことは可能です。

 しかし、ご自身で行うのは手間と時間がかるうえ、各裁判所にて運用が異なる場合もあるなど、どのように進めてよいのか難しい点も多いです。

 そこで、専門知識を有している弁護士に依頼をすることもできます。

 以下では、自己破産手続きを弁護士に依頼するメリットについてご紹介します。

(1)資料の作成を任せることができる

 自己破産申立には、上記のように、様々な資料の収集や作成を行わなければなりません。

 弁護士に依頼すれば、どのような資料を収集すればよいのかは全て弁護士から指示させていただきますし、弁護士が代理で取得することができる資料は弁護士が取得します。

 また、申立に必要な書面作成も全て弁護士に任せることができます。

(2)申立後の裁判所とのやりとり

 自己破産手続きは、書類をそろえて裁判所に提出すれば終了ではありません。

 自己破産申立後も裁判所や破産管財人から追加の資料の提出や書面の作成を求められることがあります。

 このような自己破産申立後のやりとりについても、弁護士が窓口となり、弁護士と相談しながら進めることが可能になります。

(3)同時廃止事件で進められる場合がある

 自己破産申立を行うと、原則として裁判所から選任される破産管財人が財産、負債、免責不許可事由等の調査を行います。

 破産する方は破産管財人の調査に協力し、追加資料の提出や書面の作成をしなければなりません。

 破産管財人に対する報酬金も支払わなければなりませんし、破産手続き終了までに半年以上の時間がかかる場合もあります。

 もっとも、破産者の財産が少額で、免責不許可事由が少ないなど、一定の条件を満たしていれば、破産管財人が選任されることなく、破産手続きが開始されると同時に破産事件を廃止する同時廃止事件として処理されることになり、破産管財人が選任されずに破産手続きが早期に終了することも可能になります。

 弁護士に依頼をして自己破産申立を行った場合、事案の内容によっては同時廃止事件で進められる場合があります。

 また、破産管財人が選任されないので、費用も安く抑えることができます。

3まとめ

 以上のように、自己破産申立にあたっては、様々な書類の提出や書面を作成しなければなりません。

 これをご自身でされるのは手間と時間がかかりますし、どのような書類を準備するのか、どのように書面を記載すべきなのかは破産者の状況によっても異なります。

 自己破産申立を弁護士に依頼すると、上記のように、ご自身でされる負担は軽減されますし、免責不許可事由がある場合のフォローや、同時廃止事件として進められるのか否かが悩ましい事案でも、事情を適切に裁判所に伝えることで同時廃止事件として進めることができる場合があり、早期に破産手続きを終わらせるメリットがあります。

 自己破産申立を検討されている方は、弁護士にご相談ください。