借金が返せない!債務整理の種類と注意点

2023/3/17

 現在借金が返せなくてお困りの方や、今後借金が返せなくなりそうで不安な方は必見です。

 借金を返さずにそのままにしておくと大変なことになりますが、早めに対策をすることで借金の返済が楽にすることができる可能性があります。

1返済できない場合に起こること

 借金を返済できないままにしておくと、⑴遅延損害金が発生する、⑵電話での催促や郵便での督促状が届く、⑶信用情報機関に事故情報が登録される、⑷裁判所から支払督促、訴状が届く、⑸財産の差押(強制執行)を受ける、などの不利益を受けます。以下、具体的に見ていきます。

(1)遅延損害金が発生

 借金の返済を遅延すると、遅延損害金が発生します。遅延損害金は基本的には借入時の利息よりも高い利率に設定されていることが多いので、日々借金の総額が増えてしまうことになり、より返済が困難になってしまいます。

(2)電話での催促、郵便で督促状が届く

 借金の返済を遅延すると、電話での催促や、郵便で返済を求める督促状が届きます。電話の内容を聞いたり郵便物を見た家族に、借金をしていることがばれてしまう恐れがあるので注意が必要です。電話を無視すると、登録している勤務先に電話を掛けてくることもあるので、勤務先に借金のことが知られてしまう恐れもあります。

 また、遅延が続くと借金を一括で返済をするように求める書面や、一括で支払わなければ裁判をする旨の通知書が届くことになります。

(3)信用情報機関に事故情報が登録される

 借金の返済を遅延したことは、信用情報機関に登録されます。一般に、「ブラックリストに載る」というのはこのことです。登録されると、新たに借り入れができなくなったり、クレジットカードが作れなくなり、将来の生活に支障が出る可能性があります。

(4)裁判所から支払督促、訴状が届く

 電話での催促や、督促状が届いても借金を返せない場合は、金融機関が一括での支払を求め、裁判所に訴え、裁判所から支払督促や訴状が届きます。

 支払督促や訴状を無視すると、権利が確定し、以下で述べるように、財産の差し押さえをされる恐れがあります。

(5)財産の差押(強制執行)

 支払督促や判決の確定をしても支払えない場合は、財産の差し押さえを受ける可能性があります。例えば、給与や預貯金の差し押さえや、お持ちの不動産や自動車を差し押さえられることになれば、日常生活に支障が生じることになってしまいます。

2注意!やってはいけない行動4選

 上記のように、借金の返済が遅れると、様々な不利益があります。しかし、その不利益を回避するために以下の4つの行動をすることは問題の解決にならないどころか、更に状況を悪化させてしまうので絶対にやめてください。

(1)悪質業者や違法業者から借り入れ

 いわゆる「ヤミ金」と呼ばれるような業者からの借り入れです。ヤミ金は、法外な金利で貸し付けをするので、借金がより返済が困難な額に膨れ上がる可能性があります。また、ヤミ金は法律を守らないので、一般の金融機関よりも取立が厳しく、夜中に取り立てに来たり、暴力的な手段で取立に来るケースもあります。

(2)クレジットカードの現金化

 クレジットカードの現金化というのは、クレジットカードでブランド品などの高価な買い物をし、その商品をすぐに質屋などに買取りをしてもらい、現金を得る行為のことを言います。クレジットカードの現金化は、更に借金を増やす行為なので、問題の解決にはなりません。

 また、クレジットカード会社の利用規約上も禁止されているため、発覚するとカードの利用が停止されるなどの不利益があります。

 さらに、返済が困難となり、自己破産をすることになった場合に、免責許可(借金を返さなくてよくなること)が受けられない可能性もあります。

(3)新しく借金をして返済する

 ヤミ金やクレジットカードの現金化をしなくても、借金を返すために新しく借金をすることは、返済を先延ばしにしているだけで、更に借金が増え、返済が困難になるだけなので、してはいけません。

(4)債権者からの連絡・催促を無視

 返済が困難であっても、債権者からの連絡や督促を無視しないようにしましょう。債権者としては、連絡や督促を無視することは、返済する意思がないと受け取るので、支払督促や訴訟などの法的手続きに進め、財産の差し押さえを目指すことになります。

 したがって、債権者からの連絡や督促は無視せず、支払えない理由や支払いの目途について誠実に説明をするようにしてください。

3返済できないときの対処法

 次に、返済ができない時には、どのように対処すればよいかについてご紹介します。

(1)毎月の収支を見直す

 まず、月々いくらの収入があり、いくらの支出があるのかを見直しましょう。返済が困難になる原因としては、収入に見合わない無駄遣いが多くなってしまっていることが多いです。

 したがって、支出の中で絶対に生活に必要なものとまでは言えない支出については抑えることで、月々の返済可能な額を増やせる可能性があります。

(2)金利の高い借金を優先的に返済

 借金といっても、借入先によって金利は異なることがあります。金利が高い借金の返済をしないと毎月の借金の額も大きく増えてしまうので、なるべく金利の高い借金を優先的に返済した方が良いでしょう。

(3)公的融資制度・給付金などの利用を検討

 公的な融資制度は、民間企業の融資とは異なり、営利を目的にしていないことから、金利は高くありません。また、例えば緊急小口資金やコロナウイルスに関する給付金などであれば返済の必要が無いので、生活に困窮している場合は利用を検討しても良いでしょう。

(4)債務整理で借金を減額する

 上記については、いずれも契約で決められた借金と利息を全額返済していくことが前提となる方法ですが、実は債務整理をして支払いを無くしたり、支払いの総額自体を抑える方法もあります。

 債務整理の種類や内容については次の項目で説明します。

4債務整理の種類

 債務整理の種類としては、大きく分けて以下の3つの種類があります。

(1)任意整理

 任意整理は、債権者と交渉をして、3年から5年程度の長期間の分割により返済することを合意し、月々の返済額を支払い可能な額に減額する手続のことです。任意整理をしなければ、返済残高に応じて返済が完了するまで利息の支払いをしなければなりませんが、任意整理をすると、債権者との合意の時点以降の利息は発生しないような取り決めも可能になるので、実質的には借金の減額ができます。

(2)個人再生

 個人再生は、借金を全額支払えない債務者が、裁判所に再生計画の認可を受けて、借金を減額してもらう制度です。減額された借金は3年程で返済をしていくことになります。

 後述の自己破産手続きは、住宅などの手持ちの財産は全て手放してお金に代えて債権者に分配しなければなりませんが、個人再生手続きには、住宅ローンがあっても、住宅資金特別条項といって、住宅ローンの返済を継続することで、住宅を手放さずに借金の減額が可能になります。

(3)自己破産

 自己破産手続きは、借金を全額支払えない債務者が、裁判所に申し立てることにより、借金を返さなくてよくなる手続です。

 どうしても借金が返せない場合の手段ですが、借金を返さなくてよくなる半面、手持ちの財産は、生活に必要な最低限度の分を残して債権者に分配しなければならなくなったり、破産手続中は一定の職業に就けなくなったりというデメリットも存在します。

 

5弁護士に相談するメリット

 債務整理の各手続は、ご自身でもできないことはないですが、弁護士に依頼することで以下のようなメリットがあります。

(1)債務整理すべきか、どの方法をとるべきか判断してくれる

 上記のように、債務整理には大きく分けて以下の3つの種類がありますが、それぞれメリットとデメリットが存在しているので、どの方法を選択すべきかは、個々人の状況によって変わってきます。

 弁護士にご相談されると、それぞれの状況に応じて適切な手続きをお伝えすることが可能です。

(2)依頼すると受任通知で債権者からの督促が止まる

 弁護士に債務整理を依頼すると、債務者が弁護士に依頼した旨の受任通知を債権者に送付します。これにより、債権者は債務者に対して直接の連絡や借金の取り立てができなくなります。

 したがって、債権者からの督促に悩まれている方にとっては大きなメリットになることでしょう。

(3)複雑な手続き、交渉を代理してくれる

 個人再生や自己破産手続きは、法律や裁判所のルールに従って手続をしなければならないので、それらのルールに違反していないかの検討や、裁判所に提出する書類を過不足なく準備するのは簡単ではありません。

 また、任意整理についても、交渉に長けていないと、十分な和解ができない可能性もあります。

 弁護士に依頼すると、このような複雑な手続きを全て任せることができます。

6まとめ

 以上のように、借金にお困りのであっても、借金を減額したり、無くしたりして新たな生活をスタートさせることは可能ですので、一度弁護士にご相談されることをおすすめします。